ニューイングランド・ペイトリオッツのスターQB、
トム・ブレイディが、4度目のスーパーボウル制覇を、
果たしてから7カ月、新しいNFLのシーズンが9月から始まった。
昨年2連覇を逃したものの、今シーズンも優勝候補の、
筆頭との呼び声高い、シアトル・シーホークスを中心に、
古豪ダラス・カウボーイズなど、魅力あるチームが、
今期も熾烈な戦いを、繰り広げることだろう。
そんな状況の中で、今年から大きくルール改正が行われた分野が、
試合を決定づけることがあるかもしれない。
それが、タッチダウン後の、エクストラポイントのキック開始地点が、
従来の2ヤード地点から、15ヤード地点に変更されたことである。
シーズンはすでに2週を経過しているが、距離延長の影響からか、
タッチダウン後のキック成功率は、昨年より5%も減少している。
このことにより、各チームともトライ後の展開については、
まだまだ対策を練っている最中という感じだ。
こうした、試合の面白さを高めるルール改正への貪欲さは、
NFLだけでなく、ワイルドカード・プレーオフを導入した、
MLB(メジャーリーグ・ベースボール)など、
アメリカのスポーツ界に、共通している点だ。
ファンへのサービス精神とも言えるものだが、
このあたりは、さすがスポーツ大国であり、
日本はまだまだ、足元にも及ばない点である。
日本でも野球などは、クライマックスシリーズを、
導入したりしているが、これなどは、優勝争いよりも、
3位争いが白熱化した時期もあるし、セ・パ両リーグ、
6チームずつしかないのに、3チームが次のステージに、
進めるというのは、興をそがれるというファンも、相変わらず多い。
制度だけを導入しても盛り上がるというものでもなく、
プロスポーツとしてのあり方は、アメリカに学ぶ点が多い。
いずれにしても、エキストラポイントのルール改正が、
行われたことで、これまでより1点の重みが増すのが間違いない、
NFLの今シーズンに注目だ。