今年の8月、中国の北京市で、
第15回世界陸上競技選手権大会が行われた。



ジャマイカのウサイン・ボルト選手が、
男子100m・200mで、相変わらずの圧倒的な強さを見せた一方、
日本選手は、50km競歩の谷井孝行選手の銅メダル1つに、
終わるという惨敗で、来年のリオ五輪に向けて、
前途多難な状況を、知らしめる結果となった。



特に、かつてのお家芸というべき、
男子マラソンの不振は深刻で、最高が、
藤原正和の21位と、散々たるものである。



女子においても、伊藤舞の、7位が最高で、
今後に向けて明るい材料とは、とても言えないものだ。



この他、400メートルリレー走なども、
期待を大きく裏切る結果となった。



駅伝重視の強化法など、マラソン界を取り巻く批判は、
数多くあるが、肝心の選手が、マラソンで世界一を、
目指して走っているのかどうか自体が、問題だろう。



マラソンで勝利することが、その後の競技生活の、
糧にならないのなら、実業団駅伝で、
安定した生活を欲しがるのも、無理はない話だ。



今の大学駅伝を見ていても、世界を視野に入れての、
競技生活というよりは、将来の安定した生活を求めての、
就職活動の一環としての側面が、少なからずある。



一昔前なら、オリンピックでメダルを獲れば、
将来安泰と思われていたが、現代の不安定な世相が、
スポーツ界にも大きく影響していると言っては、言い過ぎだろうか。



いずれにしても、強化は、一朝一夕に進むものではない。



来年のリオ五輪、5年後の東京五輪を見据えて、
陸連幹部には、己の立場に汲々とするのではなく、
これからの陸上競技を担う人材を、真剣に育てて欲しいと、切に願う。